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Solid戦記(笑)

メタルギアソリッド(MGS)シリーズのファン。MGSネタ以外にも、ゲーム、小説、映画、アニメなどの感想を書きます。
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Author:Solidrb
自他ともに認めるMGS(メタルギアソリッド)フリークス。
その証拠に、当初はもっと幅広く話題を扱おうかと考えていた(←大嘘)このサイトも、ずるずるとMGSネタオンリーブログになりかけてきている。

SFを中心に、様々な作品に触れようと目論んでいる。
が、生来のヘタレゆえ、なかなか数がこなせない。

twitterや読書メーターもやっているので、そちらにも是非いらしてください。

○注意書き
・コメント、拍手
常に餓えておりますので、古い記事にもぜひ気軽にどうぞ。
(今後どうなるかはわかりませんが)全レス主義で臨みます。
コメントは承認制を採っていますが、スパム以外は基本的に消さない方針です。

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コメント同様、承認制ではありますがお気軽にどうぞ。
ただし、記事内容と関連性の無い宣伝トラックバック(※どう見てもツールでキーワード検索かけて貼っただけの、商業的性格が強いものなど)については削除することにしました。

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一周年

ブログ開設から一周年です。
いつも読んでくれている方々、どうもありがとうございます。

思えばこの1年、作品の感想を書いたり、アホネタを書いたり、BLを書いたり、色々ありました。

文章にせよ、内容にせよ、ブログパーツにせよ、まだまだ慣れないかんじが迸っているのは自覚していますが、1年前よりかは成長したのではないかな…と前向きに自己評価している次第です。

アクセス数も多少は増えてきて、なんとか1万ヒットは越えられたので安心しています。もっと増やしたいものですが。

更新ペースはだいたい3日に一遍、文量は多め、MGS(から派生した)ネタ多め…と、こんな調子でこれからもやっていきたいと思います。
わりと大変ではありますが、映画や読書の感想も増やせるといいなあと思っています。

とりあえず、
「ヒャッハー!自分が楽しけりゃいいぜ!水と食料と飴と鞭を寄こせ!」(蛮族スタイル)
             ×
「でもあなたも興味を持ってくれれば…ううん、なんでもないんだからねっ」(×ツンデレスタイル)

の二挺拳銃(トゥー・ハンド)で臨んでいくことを誓います。

どうぞよろしく。
2009/11/05(Thu)  ご挨拶コメント(2)トラックバック(0)
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METAL GEAR SOLID PEACE WALKER 未完成抑止版

○概要
11月1日から小島プロダクション公式ページやPSstoreにて配信が開始された、MGSPW体験版第二弾「未完成抑止版」。
体験版第一弾「未体験抑止版」をプレイしたユーザーの意見も多く取り入れ、様々な改良がなされている。


○感想
相変わらず、いいセンスだ。
ただ、ちょっと簡単になっちゃったかな…と思う面もあるので、そのへんのことを交えつつステージ毎の攻略&感想を。
軽いタイムアタックもしてみたので、その結果も載せておく(※もっと速くもできるだろうし、また、時間をかけてクリアした方が楽しい場合もあるので、参考までに)。

・オープニング/チュートリアル
結果・1分21秒、0キル、0アラート、Sランク

オープニングデモにて、新システム「アーティストデモ」を追加。アメコミ風のデモシーンの一部で、ズームなどの操作が可能。パスたんの下着姿が見られるハァハァ。製品版では射撃イベントなんかもあるらしい。
最初に登場する敵兵の服装が森林迷彩からオレンジ色のパーカーに変更されたため、視認しやすくなっている。

・拠点制圧
結果・1分44秒、0キル、0アラート、Sランク

スニーキングスーツを着てさえいれば、3番目のエリアの水辺に立っている兵士の視界ギリギリをかすめ、しゃがみ移動で進むことすら「未“体験”抑止版」では可能だった。が、「未“完成”抑止版」のほうではそれが不可能になっているので気をつけるべし。
あと、2番目のエリアで黄色い蝶が飛んでいる。前回は飛んでいなかったような。

・山岳施設突入
結果・2分09秒、0キル、0アラート、Sランク

ダウンロード版「未”体験”抑止版」には無かったステージ。
高低差に富んでいて、ルート選択の幅も広い、潜入の醍醐味が詰まった良ミッション。
ヘルメットを被った兵士ばかりなので、安易なヘッドショットは禁物。一撃目を無効化され、増援を呼ばれてしまう。
砦越えが最大の難関だが、何も律儀にハシゴを登る必要はなく、砦右側の壁をエルードで伝っていっても良い。

・対戦車戦
結果・1分55秒、0キル、0アラート、Sランク

ずいぶんと戦車が柔らかくなった。バトル装備ならば、RPG7+グレネード+機関銃1マガジンちょっとで沈められる。上のタイムは、そのように攻略した場合の結果(5キル、0アラート、Bランクだったはず)だ。
Sランク狙いの戦略(スニーキング装備で「増援の出現位置に気をつけながら、二人ホールドアップ→フルトン回収」を繰り返す)をとった際のクリアタイムは2分50秒だった。
複数人プレイでなくともすぐ倒せてしまうので、もう少し難しくしてほしい。
ちなみに、戦車が柔らかくなっただけでなく、取り巻きの兵士の数も少なくなったし、隊長のライフも少なくなっている。ただし、戦車の補助タンク(後部の赤い缶)は硬くなっている。


また、操作タイプに「ハンタータイプ」(モンハン風)が追加された。ちゃんとカプコンに許可を貰って実装したらしい。
「スタートボタン→詳細マップ→コナミコマンド(上上下下左右左右×○)」で解放される。
自分は「シュータータイプ」(FPS風)を使っているんだけど、「アクションタイプ」(MPO風)や「ハンタータイプ」も試してみようかな。
まぁ「ハンタータイプ」は「親指でアナログパッドを操りながら人差し指で十字キーを動かす」という、独特な方法なので、操作性が良いとは御世辞にも言い難い…
…だけど、モンハンポータブル2は(無印とGの合計で)1000時間近くやったので、さすがに慣れてしまった。


プレイヤーの要望を細かく検討して逐一取り入れていく姿勢が素晴らしい。
しかし、自分のようなマニアにとっては簡単になってしまっている面もあるので、難易度設定を設けるなどしてしっかり対応してほしい。
また、モンハンのような中毒性を目指すならば、ギルドカードのような戦績自慢システムが必須だと思う。
ストーリーとやりこみ要素の両方を充実させるにあたって、コジプロは如何にその手腕を揮うか?楽しみだ。
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2009/11/04(Wed)  小島秀夫監督関連作品(MGS等)コメント(6)トラックバック(0)
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宇宙戦争

宇宙戦争 [DVD]宇宙戦争 [DVD]
(2006/07/07)
トム・クルーズダコタ・ファニング

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○あらすじ
レイ(トム・クルーズ)は妻から離縁されたばかりの、冴えない中年労働者。子供達は自分で預かることになったが、彼らとの関係もぎくしゃくしていた。
ある日、町の中心部の交差点に何度も何度も雷が落ちた。レイはその落雷現場に野次馬の一人として向かうが、突然そこの地面から巨大な歩行兵器が出現した。
トライポッド。唸り声のような奇妙な音を発しながら、恐ろしい破壊光線と鉄壁のシールドをもって虐殺を繰り広げる、宇宙人の騎馬。
子供たちを引っ張り、辛うじて町から逃げることができたレイだが、すでに侵略は世界規模で始まっていた。

(以下、「宇宙戦争」はもちろんのこと「インデペンデンス・デイ」のネタバレも含むので注意)

○感想
理不尽な暴力。
理不尽。文字どおり、「理に合わない」という意味のことばだ。

ある日突然、わけのわからないものが現われて、わけもわからないままに殺される。
「わけのわからないもの」ってところがポイントだ。この映画の場合は、地球人を襲う宇宙人のこと。
侵略の理由も兵器の性能もわからない。そして何より、どのような思考回路が備わってるのかがわからない。
どのように考えながら成立してきた生物なのか、どのように考えてこのような行動をしているのか、本質的には理解する糸口は無い。

理不尽な存在だ。融和はできない。殺すしかない。

「インデペンデンス・デイ」という映画があった。宇宙人の巨大円盤が地球を侵略していく映像が凄い。軍事描写などにテキトーな部分は散見されるが、「細けぇことはいいんだよ!」とばかりに、ついついそんなところは流して視てしまいたくなる。
だがそれでも、やっぱり「あの部分は流しちゃいけないよな」って思うところがある。この「宇宙戦争」を視て、そのことを再確認した。どの部分かと言うと、
・円盤を覆うシールド兵器は、コンピュータウィルスにより無効化できた。
という部分だ。

つまり、宇宙人も地球人と同じ(または簡単に解析できる程度に似た)プログラム言語を使っていたというわけだ。
プログラミング言語は、地球人の論理が生み出した賜物だ。それを宇宙人も使っていたということは、宇宙人の論理体系も地球人の論理体系も変わらなかったということだ…と言ってしまっていい。

なんだ、わけのわからない宇宙人かと思ったら、こっちの論理が通じる余地があるのか。十分わけがわかるじゃないか。完全なまでの“理”不尽とは言い難いじゃないか。
「理不尽な存在だ。融和は出来ない。殺すしかない」という方針で話を進めていたはずなのに。

と、そんなわけで、「インデペンデンス・デイ」の、理不尽を描ききれていない点には萎えてしまった。

このような考え方に対して、以下のような反論もあるだろう。
a・「宇宙戦争」だって、「宇宙人も風邪をひく」なんてオチじゃないか。「宇宙人に人間の理が通じている」のではないのか。
b・現実の戦争だって、同じ論理体系が備わっている地球人同士が争っているだろう。
この二点について、考えていきたい。

a.
暴論かもしれないが制作者(というかスピルバーグ監督)にとってオチはどうでもよかったんじゃないか。
描きたかったものは、どう考えても、人がバンバン死んでいく暴力シーンだ。あのオチと結論を描きたかったわけではないだろう。
理不尽と言うよりは、ほとんど不条理と言った方がいいような暴力。
トライポッドが発する光線は、あらゆるものを一瞬で塵と化す。
ただし、狙いはあくまで人間だ。
街ごと一気に吹き飛ばしたりはしない。一人一人、恐怖に慄く表情を観客に見せながら、殺していく。
「一瞬のことだったので、苦しまずに逝った」などという救いは与えてくれない。
街を壊さず、人を殺す。占領の構図。

そもそも、「奴らは人類が生まれる前からこの侵略を準備していたんだ…勝てるはずがねぇ」というセリフからして、制作者自らあのオチを否定しているように見える。
天災の極みのようなもの(それでいて、天災ではない)に、人類が勝てるはずがない。
もし、最初から最後までひたすら地球人が殺されるだけで、主人公一家も救われないような映画だったら…と、薄暗い(そして爽やかな)妄想が湧きあがる。

b.
人間同士の間に働く暴力も、イヤというほど描かれている。
車を手に入れるために殺し合う民衆(地面に落ちた銃を男が見つめる場面がたまらん)、娘のために人を殺す父親(敢えて殺害の様子を直接見せず、カメラは娘の居る側に固定してるのは流石)。
独立の名のもとに人類が力を合わせる「インディペンデンス・デイ」のような映画ならば、「地球人vs宇宙人」という単純な二者対立の構図が成立していた。
「宇宙戦争」はそうではない。極限状態に陥った人間同士が、エゴむき出しで争う部分にも焦点をあてている。
一応、軍隊も出てきてトライポッドと戦う。だが、どこか統制のとれていない兵士とジープの動きからは、無謀っぷりが滲み出ている。勇敢に立ち向かっている、とは言い難い。
あくまで、「宇宙戦争」で描かれている人間同士の争いは、個人と個人の争いだ。集団と集団、あるいは個人と集団の争いではない。
現実の戦争というのは言うまでもなく集団と集団の戦いから始まるが、劣勢の集団はだんだんと個人へと分解されていき、しまいには集団から個人への暴力(処刑や虐殺)へと的を絞られていく。
そして、宇宙人から地球人への攻撃は、先ほども「一人一人殺していく」と書いたように、集団から個人への攻撃だ。
現実の戦争が「集団対集団→優勢の集団対劣勢の集団→集団対個人」という道を辿るものであると単純化すれば、「宇宙戦争」は「最初から集団対個人」だ、と言える。
最初っから、末期の様相を見せている戦争。理不尽極まりない。
一応は同じ論理体系を持っている人類同士でも、こういう理不尽は起こりえる。実際には、そんな始原的な部分での共通なんてものは殆ど効力を為さないために。
その極致を映画の形で描いたものとして、「宇宙戦争」が在るのだと思う。
理不尽(理屈に合わない)というより不条理(理屈じゃ説明できない)の域に入っている、と言えるかもしれない。


以前の記事でこの映画を薦めてくれた一斗さんと、目も眩むようなレビューを書いた故伊藤計劃さんに感謝。
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2009/10/30(Fri)  映画コメント(0)トラックバック(0)
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“さん”付けってEROくね?

「さんを付けろよデコ助野郎」(金田@AKIRA)

という名台詞はどうでもいいとして、異性の名前にさんを付けて呼ぶってのは存外EROい行為なのではないかと思う。
何をいってるかわからねーと思うから、とりあえずこれを見てくれ。どう思う?

さて、上記リンクの中から、ピンとくるキャラクターを挙げてみよう。
……。

あれ?このリストからは…
阿部さん上条さんシンジさん
…なんか男キャラばっかり浮かんでくる…。
阿部さん以外は特にEROさは感じないのに…。
でも、まぁ、「とある科学の超電磁砲」第四話で久々に十八番のお説教を聞かせてくれた上条さんや、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」でまさかの熱血っぷりを見せてくれたシンジさんは、凄くインパクトが強かったからね、仕方ないね。

いや、上のリストにも、あずささんとか響子さんとか、人によってはクリーンヒットしそうなキャラクターが居るけど、俺はあんまり知らないしな。

まぁ、上のニコニコ大百科の記事のことはどうでもいいや。
気を取り直して、EROキャラを挙げてみよう。

ここ最近知ったキャラクターでは、

・高嶺さん俺の彼女
・ガハラさん…「化物語」のヒロイン、戦場ヶ原ひたぎ。俺にもホッチキスでアレ(追記参照)してほしい。

あたりをさん付けして呼んでいる。EROを感じる。

ああ、それと「兄さん」とか「姉さん」とかもEROいと思う。

「兄さん」と言えば、俺にとっては義妹の音夢たんだが、そのへんは敢えて多くを語らない。「俺の妹」などと声高に宣言したところで、上には上がいる
ところで、「兄さん」を「兄さン」と表記すれば、人によってはもっとEROく感じるのかもしれないが、そのへんのことは詳しくは知らない。

「姉さん」と言えばタクティクスオウガのカチュア姉さんだ。
名言をいくつか引用しよう。

「利用できそうだから、おべっかを使ってるんじゃない。あなたみたいに、我を通すだけの能なしじゃないの、私は。少しは感謝しなさいよ。」(傭兵達に応援を頼んだ直後、応援要請に反対していた弟の親友・ヴァイスに対して)
「しつこい男ね! その不細工な顔、出来れば二度も拝みたくなかったわよ。」(自軍をつけ狙う賞金稼ぎに面して)
「助けに来てくれたのね。ありがとう、デニム!」(ナイフで切り付けながら)
「手に入らないのなら、いっそ・・・。」(最愛のデニムのことを想いながら)

そう、ぶっちゃけ、ヤンデレキャラのハシリのようなお方だ(※こういうことを軽々しく言うと、どこかから「いや、源氏物語には六条御息所が…」というような意見が飛んでくるけどな!)
度を越したわがまま。しかし、それは全て弟デニムのためである。
こんだけ尽くされたら、デニム君が「僕は姉さんを愛している!」と言っちゃうのも仕方あるまい。

…。

以上、すっげーどうでもいい話を垂れ流してきたけど、結局のところ何故俺が“さん”付けにEROを感じるのかというと。

本当は、呼び捨てやちゃん付け、渾名…もっと親しみの籠った愛称で呼ぶべきかもしれない。
だが、呼ぶには何らかの抵抗がある。呼べない事情がある。
そんな場合。
呼称として選ばれるのが、さん付けだ。
まるで目上の他人を呼ぶようなよそよそしさ。だが、そのよそよそしさこそが、そのまま奥ゆかしさに転化して、かえって親しさが滲み出ているような、



もう自分が何を言ってるのかわからねぇ。
ただ確かに言える事実は、またしょーもない性癖をネット上に晒したということのみだ。
もう寝る。おやすみ。
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2009/10/26(Mon)  雑記コメント(0)トラックバック(0)
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ブラック・ラグーン 9

ブラック・ラグーン 9 (サンデーGXコミックス)ブラック・ラグーン 9 (サンデーGXコミックス)
(2009/10/19)
広江 礼威

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サンデーGX誌で連載中のガンアクション漫画。
6巻後半から続いていた「El Baile de la muerte」(死の舞踏)編がとうとう完結。

○感想
いつもに増して、読み応えがあった。

この編ではラグーン号の面々はそれほど出張ってこないし、レヴィのガンアクションもあまり目立たない(7巻なんて、一発もカトラスをぶっ放していないくらい)。
彼らの活躍よりも、
・ロアナプラの街に働く微妙な力学
・大義に拠る者と欲望に拠る者の違い
・暴力に拠る者と拠らざる者の違い

というような、作品の本質的な部分をじっくりと描く編となっていた…ロアナプラという場に、ロベルタという異物が混入する構図を通して。
若様と少佐が、それぞれの苦悩と意志を明らかにしあう会話は、そういった本質をずばり貫いていた。台詞の中に暗喩を多く用いる作品ではあるが、作品の本質的な部分に触れているこの編にあっては、その暗喩も(直喩的とまではいかないものの)かなり直接的になっていると思った。

もちろん、街の様子やゲストキャラを描くだけでなく、主要人物の心理もきっちり描いている。
レヴィがファビオラにキツいところを突かれる場面なんかも良かったが、特筆すべきは主人公のロックの変化の描写だろう。
破滅的なギャンブラーを思わせる、見る者が不快感を催す、悪党の笑み。ロアナプラの街に殆ど両足を突っ込んでしまっている、もはや「夕闇」と言うには暗すぎる場所に居るロック。
んでもって、実はそれを自覚していないという不安定さも、これからの展開に含みを持たせてくれている。

アクション面にも満足(後述のような小さな不満もあるけど)。
デタラメな強さで暴れるロベルタと、統制された強さを持つ米特殊部隊、影で戦況を調律する元ソ連空挺部隊、そして影を縫って走るレヴィ達。それぞれの性格はかなり違うのだけれど、質実剛健さと荒唐無稽が縦横の糸のようになって、緊迫感溢れる銃撃戦を織りなしている。中盤までの地味な展開が嘘のよう。

バラライカの姐御も張の兄貴も新しい面を見せてくれて格好良かったし、良い巻だった。次巻にももちろん期待(まぁ、発売は一年くらい後になるだろうけど…)。
単行本の帯に「2010年 El Baile de la muerte編をOVAで発売」とあるので、そっちにも期待したい。

9巻での不満点を敢えて挙げると、戦闘シーンのわかりにくさがある。
どういうわかりにくさかということを具体的に言うと、
・描き込みが濃い(ベタ塗りの濃さ含む)ゆえに却って動きが見えにくい弊害
というのもあるけど、それ以上に
・複数の勢力(または分隊)それぞれの位置情報がわかりにくい
ってのがある。
集団戦かつ市街戦かつ特殊部隊戦という状況はこの漫画では珍しく、迫力もあって面白かった。だが、「誰が(どの集団が)どこに居るのか、どこへ向かっているのか」っていう位置情報が伝わりにくかった。「ランサップ通りへ向かっている」「集結地点へ後退!」などの台詞はあるのだが、読者側には地図情報は明示されないため、わかりにくい。出来れば、もう少しその辺を明らかにしてほしかった。
まぁ、「下手に街の地図や俯瞰図を描いてしまうと、いつどこで撃ち合いが始まるともしれない緊張感が薄れるだろう」…という反対意見もまた然りだけど。
だがアニメならば、その辺は柔軟に描いてくれそうな気がする(例えばロベルタ編でのカーチェイスとか、ほとんどアニメオリジナルであったが、街の地理が何となく伝わってくる場面だった)。

○その他
・ロベルタと義輝公のコラボ
室町幕府13代将軍、足利義輝公の最期の逸話をご存じだろうか。公は剣聖・上泉信綱や塚原卜伝から指南を受けた「剣豪将軍」であった。
部下の謀反に遭い、二条御所に攻め手が押し寄せる中、公は鬼神が如き奮戦を見せた。事前に自分の周囲に何本もの太刀を突き立てておき、振るう太刀の刃がこぼれれば、それらの刀に取り換えて敵を斬りまくったという。
なんでいきなり歴史蘊蓄を垂れ流したのかというと、まさにそれを思わせる場面があったからだ。
殺人メイド・ロベルタは単発式のマスケット銃を携え、周囲に何本もの槊杖(火縄銃とかに使う弾込め棒)を突き立てておき、撃つ度にそれを地面から引き抜いて次弾の装填に使う…。
何を言ってるかわからねーと思うが(ry
しかし、この発想は無かったわ。ガン=カタを知ったときと同じくらい感動した。

・あとがきにある「描き切れてない部分は次章で」
コロンビアマフィア内部での始末とか、ブレンらの殺人請負組合の話とか、さらっと流された部分もあるからそのへんを描くのかね。

・若様に性欲を持て余す
ノーコメント。
仕方ないね。
2009/10/20(Tue)  漫画コメント(2)トラックバック(0)
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