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涼宮ハルヒの消失

2月6日から公開のアニメ映画『涼宮ハルヒの消失』の感想。
公開開始日に観に行き、二回目にも行ってきたんだけど、感想は遅くなっちゃった。すいません。


○概容
ライトノベル「涼宮ハルヒシリーズ」の第四巻が原作。
昨年放送されたアニメシリーズの続きに当たる。

クリスマスまであと一週間。主人公キョンはいつものようにハルヒの思いつきに振り回されながらも、平和な学校生活を送っていた。
12月18日の朝、そんな日常が突然変わってしまう。
昨日とは打って変わって風邪が流行している教室、“転校”したはずの朝倉涼子の登場、学生名簿からも消えたハルヒと古泉、キョンのことを全く知らないみくる、普通の眼鏡っ娘文芸部員になってしまった長門。
不安に陥るキョン。
パラレルワールドに迷い込んだのか、それとも世界が改変されたのか。
世界に取り残されてしまったキョンの、孤軍奮闘が始まる。


○感想
テレビシリーズを視ていた人にとっては、最初にちょっとした違和感(と言うと制作者に失礼だけど)を覚えるかもしれない。
モブキャラ、というより北高の生徒たちがテレビシリーズ以上にいきいきと動いているということ。
雑談に興じたり、廊下を元気に走ったり、友達同士なり恋人同士なりでじゃれあったり。
そりゃテレビシリーズだって、何から何まで良く動いている高品質なアニメーションだったけれど、劇場版ではそのレベルではなかった。

なぜ生徒たちはそのようにいきいきと描かれているのか?
勿論、「劇場版だからアニメーターがいつも以上に作画を頑張った」というのも理由の一つだろう。
しかし、もっと根本にさかのぼって考えれば、これは「キョンが置かれた状況を痛々しいまでに鮮明化する」ための描写なのではないかと思う。

主人公キョンは他のSOS団メンバーに比べ、能力や属性的には「その他大勢」(=モブ)の方に近い。
けれども、作中の役割においてキョンは明らかに「その他大勢」とは一線を画していることは言うまでも無い。
まず、一人称視点で描かれるこの作品における語り手である。また、SOS団内では何だかんだで最大の支配力を発揮していたりする。

『消失』ではSOS団、つまりキョンが最も目立つ場所が消失してしまう。
いきいきと学園生活を楽しんでいる周囲からは完全に取り残されている様が浮き彫りになる。

「ハルヒが居ない何で朝倉が居るフガフガ」と騒いでいるキョンは、傍(=モブ)から見れば、『消失』のキョンは完全にただの電波君だ。
いつもはハルヒの蛮行にグチを叩いている癖に実はもうSOS団無しでは生きていけないキョンの姿が痛ましい。

『消失』はキョンが「もう自分は『その他大勢』には戻れない」ということを自覚する物語だ。そのことを、説得力をもって伝えるために、普通の学校の風景を丁寧に描いてたのだろう。
だからこそ、中盤の「俺はハルヒに会いたかった」って言葉のインパクトが増していたのだ。

描写の細かさは、「モブがよく動いてる」というところのみに留まらない。
メインキャラの表情の豊かさが特に凄い。本来あまり目立たないハルヒも、短い登場時間でそのキャラクターを十分主張している。
キョンが自らの置かれた状況に不安を覚えたり希望を見せたりする様には思わず同調させられてしまう。
長門は可愛い(後述)。
古泉は体操服姿がEROい。
みくるは…あんまり目立って無いが…まぁそういうもんだよな…。
キャラの表情だけでなく、背景の小物にも気が利いている。
例えば、ハルヒがホワイトボード一杯に「SOS団クリスマスパーティ」と書くところ。字が大きすぎたために一行目には「SOS団クリスマスパー」までしか書ききれず、「ティ」は二行目に下ろされている。彼女の勢いのよさと無計画さが表れていて、思わずクスリとさせられてしまった。

後半のキョンの自問自答パートなんかは精神世界のビジュアルが些かクドく見えるかもしれないが、語り手の訴えかけが力を持って迫ってくる。
終盤、キョンと長門が病院で会う舞台は、雪が降り夜景の煌めく屋上。実に情感をかきたてる場所が採用されている。原作では病室で二人が会話を交わしており、もう少し地味なシーンであった。
基本的には“原作に忠実に”タイプのアニメである今作だけども、これらのようなアニメならではの演出も大きな見どころだ。

さて、ここからは俺のシュミの話になりまする。

消失映画の何が最高って、消失長門が可愛いことだ!

俺はもともと長門が好きだ。
ただ、普段の長門よりは消失の長門が好きであった。
だって、恥ずかしがり屋で、小柄で、文学少女で、実は可愛い眼鏡っ娘なんて…最高じゃないですか…。
ナガトスキー(長門愛好者)の間では、消失長門好きは異端視されるという。
だが、俺はもう異端審問など恐れない!

いやぁ、これまで僕は、「あのヒロインが好きだ!このヒロインが好きだ!」と節操無しに言いまくってきました。彼女らの見た目や性格や属性は一見バラバラであります。しかし、実は共通点があるのですよ。
何というか、僕は「儚げな雰囲気」というのに弱いんですよ、結局のところ。
例えば綾波とか長門が好きな理由についても「無表情無口系が好き」というよりは「今にも折れそうな儚さが好き」というところに拠るものが大きいのですな。
人の夢と書いて儚い。まさにマイドリームですよ、ええ。

小説の挿絵では何故か消失長門も眼鏡を付けていなかった(多分ただのイラストミス)ので、映画版を観る前は「挿絵のイメージに引きずられて、眼鏡に違和感を覚えるかもな…」と心配であった。
しかし、これは当然杞憂に終わった。眼鏡とは、一枚の薄板を通さなければ世界を見れない人間のためのもの。そう、照れ屋の消失長門にはピッタリの小道具なのでした。
(※『氷室の天地』作者の磨伸映一郎氏による消失眼鏡考が面白かった。隠匿と障壁、そして日常、か…ささすが眼鏡フリーク…。)

ここで俺は声高に唱えよう。
やっぱ眼鏡はあった方がいいって!
…と。

もう、照れる顔とか泣きそうな顔とか笑顔とか、やばいですよ。
悶え死にますよ。マジで。

しかし、この話は悲しいことに「消失長門との断絶」の物語であります。
この物語は「キョンが自分の居場所に気づく話」というだけではなく「てめえが可愛い文学少女との素敵な出会いを望んでるなら…その幻想をぶち殺す」という話でもあるのです。
おそらく、わたくしは一生、現実であんな可愛い文学少女に出会うことはなく死んでいくのです…ギギギ…。


○まとめ
去年のテレビシリーズ二期は「エンドレスエイト」と「溜息」を新規追加するのみに終わってしまった。
あまりに実験的すぎる構成であった前者。元々冗長な展開に「一話=原作55頁分ジャスト」というよくわからない縛り加えた後者。どちらも、正直言って満足できなかった。
終わった時には「なんで二期で『消失』をやらなかったのかなぁ…」と思ったものだった。
しかし、劇場用に丁寧に作られた『消失』を観て、「映画でやって良かったな!」と考えを改めさせられてしまった。
キョンが右往左往しながらもパズルピースを一つ一つ埋めていく様子は、劇場で一気に見てこそ最大限に気持ち良く感じられるものだろう。
消失長門をはじめとするキャラの細かい仕草、時折見られる気持ち悪いくらい滑らかな動き(「ぬるぬる動く」って奴ね)など、劇場版でこそ存分に描けるだろうものも多かった。
この丁寧な作りをこれからも続けてほしいと思う。


「こっからはさらにキモい話になるから気を付けて…!」


○ERO
・全体的に脚がEROい。危うい細さでありながら肉感的。頬ずりしたい。
・長門の「あ…」とか「ん…」とか、口下手なりの反応がね…その…フフ…喘いでいるようd
・原作では、「読書中の長門をキョンがじっと見つめる→長門はキョンを意識しないようにしてるんだけどどうしても反応が出てしまう→キョンは赤面した長門の薄い胸の鼓動を、制服越しに見て取る」という、フェチズム溢れるEROい場面があったんですが、そこは映画ではあっさりしてましたね。悔しいのう。

○追記
帰り道、俺は『ハイペリオン』を買ってきた。
家に帰り、開き…ひっくり返し…ばさばさとページをめくり…、
伝言が書かれた栞が、
落ちてこないことに、
少し泣いた。

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