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METAL GEAR SOLID V GROUND ZEROES 感想と考察(10.1追記)

○はじめに
 平和が終わる、Vが目覚める。
 ゲームエンジン「FOX ENGINE」の開発により、MGSはとうとうオープンワールド制へと歩み出した。
 前作「PEACE WALKER」から早4年。伊藤計劃に捧げられたそのゲームの続編が、その命日に発売されるという因縁。
 4で完結したソリッド・スネークの物語に代わり、3、MPO、PWから引き続くビッグボスの物語。前作で築き上げたものが容赦なく壊される――それは暗鬱な物語へ漕ぎ出しであると同時に、これまでのゲームシステムを「ぶち壊す」という暗喩も含まれているだろう。かつて「SNAKE EATER」というタイトルに「MGSというゲーム自らを食らう」という含意があったように。
 本編「THE PHANTOM PAIN」のプロローグである「GROUND ZEROES」のみを先行するという変則的な販売手法。果たしてどう出るのか。


○ゲームシステム面
 なかなか歯ごたえがあって、非常に面白い。オープンワールド制という、ゲームとしての楽しさが最大限に問われる舞台に臨むにあたり、過去作で調整不足だった面をしっかり洗い出しています。主には、ゲームを簡単にしすぎていた箇所が修正されているのです。かと言って、難しすぎるというわけでもありません。新しく導入された救済システムがうまいこと機能しています。
 監督が言うとおり、リニア(線形――進む方向が決められている)なゲームでないので、全方位への警戒を強いられます。敵兵の視界も長い。監視塔やライトを使ったり、仲間と連携して視界を補いあう兵士もおり、一筋縄ではやり過ごせません。
 レーダーも無いので、スネーク自身の視覚と聴覚での状況把握を強いられます。オープンワールドといえば、アサシンクリードはもちろん、GTAにもステルス要素というのは取り入れられているのですが、あれらって当たり前のようにレーダーがあるんですよね。本家であるMGSにそれが無いのだから、厳しいのは当たり前かもしれません。
そして、これまで頼みの綱だった麻酔銃やCQCがそれほど万能ではなくなっています。軽々しく不殺でござるなんて言ってられません(そんなストーリーでもないし)。
 麻酔銃は射程も短く貫通力も無いので、遠いところは狙えないし、ガラス窓越しや金網越しにも当てられない。所持弾数も補充ポイントも少なく、無駄には撃てない。
 CQCは吸い込み能力に乏しく、そもそも敵の視界が広く頭も良いので、格闘距離まで近寄るのが難しい。また、ライフ制がシールド制(FPSでよくある、ちょっとなら耐えられて自動回復するけど、連続で食らうとすぐ死ぬアレ)に変わったので、こちらに撃ってきている敵に突撃してCQCをかます戦法も難しい。
 人間以外のオブジェクトもなかなかいやらしい。曲がり角には金ダライやポリ缶が置いてあったりして、接触すると倒れて音を立てる。監視カメラを壊すと、「映像が途切れたのでチェックしてこい」と連絡を受けた増援がやってくる。車両は視界、攻撃力、速度ともに凄まじく、生身で正面から対抗できるものではない。
 そんなわけでかなり難しい。ゲームに慣れてない人ならば、スタート地点の崖のあたり、基地の柵に入る前に見つかって嬲り殺されるかもしれません。しかし、プレイヤーを補助し失敗から救済するシステムがいくつか導入されており、それらがゲームバランスを調整しています。「噛みきれない」ではなく「歯ごたえがある」状態へと上手く料理されているのです。
 まず、敵兵へのタグ付け。PWでも導入されていましたが、今回はさらにタグ付けがしやすく、活用もしやすくなりました。R1ボタンで使える双眼鏡で注視するだけでタグが付けられ、タグが付けられる人数の制限も(多分)ありません。それらのタグは常にメートル距離と共に表示され、スネークが静止している間はさらに敵兵のシルエットが壁越しにも透けて見えます。
 次に、被注目方向の表示。これは、30~40m程度の距離の敵に怪しまれている際に、その敵の方向と注目度が白い円弧状の方向表示(FPSのダメージ表示と同様)で示される仕様です。これによって、全方位警戒を強いられるこのゲームにあっても、「どこの敵に怪しまれたのかわからない」ということがなくなるので非常にありがたいです。
 そして、方向表示の発展形であるリフレックスモード。非常に近い距離で敵に発見された場合、例の「!」の効果音が鳴ると同時に被発見方向が表示され、時間の流れが遅くなる、というもの。このスローモーションの時間中に敵を無力化できれば、増援を呼ばれずに済むという、「最後のチャンス」システムです。
 これら、「難しくなった箇所」と「救済システム」が非常によく噛みあい、絶妙な緊張感と戦略性、そして自由度を実現しています。PVでは「リフレックスやタグ付けが便利すぎて余裕じゃね?」と訝しんでいましたが、それらがあっても結構難しい。それらがあるからこそ、「過度なストレス」ではなく「適度の緊張感」が味わえる。そんな絶妙なバランスに、ほとんど文句の付け所はありません。
 ただ、2つほど修正してほしいとこがあります。
 まず、壁張り付き関係。今回、壁に近づくと勝手に張り付くようになっています。張り付き姿勢は4やPWに近いですが、操作系は3以前に近い。ただ、判定が微妙な気がします。曲がり角等で張り付こうとする場合にちょっと距離感を間違えると、貼り付けずに頭がちょびっと角からはみ出てしまったり。で、これまたいやらしいことに、そういう場所に限って敵が巡回していたりするんですよね……。
 次に、足音関係。いえ、スネークの足音ですぐ敵にバレる、というわけではないのです。今回、敵の視覚が強化されたのに比べると聴覚はさほどではありません(先述したようなオブジェクトの物音は危険ですが)。とはいえ、「全方位警戒」を強いられるゲーム性の割に、敵の足音が小さすぎるのではないかと思います。特に、先ほど述べたような曲がり角などは、「足音が聞こえていたらなぁ……」と感じさせられました。もっとも、これは僕がテレビの内蔵音源を使ってプレイしていたせいかもしれません。CoDのオン対戦とかだとちゃんとヘッドホン付けるのですがね(特にGhostsは足音デカいし)。双眼鏡とタグ付けによる索敵がたしかに便利ではありますが、足音を聞き分けることで警戒するという原始的な要素を強化してもいいのではないでしょうか。
 あ、小さいことなのですがあともう一つ。マザーベース脱出のところ、プレイしたかったです。今回デモシーン少なめなうえプレイとシームレスであり、非常にバランスがとれているのですが、やはりああいうところをプレイさせずにデモシーンとして流すのが、監督のゲーム作家としての「線引き」なのでしょうか。せっかくのXOFとの邂逅であり、マザーベースの崩壊という感情を揺さぶられるイベントなのだから、自分にも撃たせて欲しかった。本編ではこういう箇所がプレイアブルになっていることを期待します(ただしPWやMGRみたいなQTEは勘弁な)。


○ストーリー面
 トレイラーで予測された以上のストーリーはほぼ無いです。しかし、それでも考察できることが結構あります。なので、次項にいろいろ書きます。
 ただ、PWの楽観的な狂気――状況(ゲーム)にハマるままにどんどん軍拡し気づいたら核武装――が崩壊しようとする悲壮感と緊張感が巧みに描かれています。ブリーフィングテープの「楽観していたら状況がどんどん悪くなっていく」という雰囲気など、脚本の妙でしょう。
 パス救出時に流れる音楽の演出なんかもウッとなりましたね。あとレンズフレア大好き小島監督のレンズフレア祭り最高。


○考察
以下、ネタバレ全開です。

1,スカルフェイスの真意と過去
 新事実から考察できること。それは主にスカルフェイスに関する事項です。
 まず、エンディング後恒例のラスト無線でスカルフェイスの目的がわかります。なんと、「ゼロの殺害」である、と。これが本心なのかどうかは確信できませんが、ここでは本心だと仮定します。スカルフェイスは上司であるゼロを殺そうと考えている――今回のテーマが「報復」であることを考えると、その動機もまた「報復」ではないかと推測されます。
 次に、「尋問テープ」でスカルフェイス自らが語る過去。「菜種油」という単語に「レプツェ」というルビがふられています。これはググったところによると、ハンガリー語の「Repce」であるようです。
 このことから、彼の祖国はハンガリーではないかと考えました。
 確かにハンガリーは二十世紀、王制・民主主義・ナチス支配・ソ連社会主義と目まぐるしく社会体制が切り替わった国であり、それは言い方を変えれば何度も国が滅んだということでもあります。
 そのため僕は、
・スカルフェイスは子供の頃、ナチス支配下のハンガリー王国で育った。
・そこに連合軍が現れ、彼の働く工場を空爆した。
髪の毛半刈りどころか肌まで丸刈りになった。
・その作戦を指揮したのはゼロ少佐である。
・その復讐を目論んでスカルフェイスはゼロの懐に飛び込んだ

と単純に考えました。
 ですが、skypeでazrailさんと話したところ、もう少し考えが深まりました。
 ハンガリー語は「マジャール語」と言ったほうが正確であるらしく、その使用者はハンガリーのみならずユーゴ圏にも多く居るそうです。ユーゴ圏は第二次世界大戦時にも対独パルチザンが活動しており、その様子を描いた映画に「アンダーグラウンド」があります。地下の工場という閉じられた世界から出ることなく、黙々と武器を作り続けるという描写――スカルフェイスの自分語りとも一致します。
 そして、
f9d92447a4090840bebbda57d44ed234.png

このツイートを思い出しました。
 スカルフェイスのキャラ造形に「アンダーグラウンド」を参考にしたということは十分ありえるのではないでしょうか。
 また、ハンガリーでの対ナチス戦を行ったのは、連合国軍は連合国軍でも英米ではなくソ連が主だったので、英国陸軍のゼロ少佐がそれに関わったというのは疑問を持ちました。可能性が高いのは、ゼロ少佐よりもむしろザ・ボスの方、つまり連合国軍から精鋭を引き抜いて様々な特殊作戦を行っていたコブラ部隊の方では――と。
スタッフロール前のスカルフェイスの「Here’s to you」に対する言及――自分の死によって理不尽な社会の存在を訴えたニコラとバートへの冷笑――は、むしろザ・ボスの死に対比させたものではないか、と。ザ・ボス自身が死を選んだ真意は違いますが、MGS3という作品とザ・ボスという人物を通して小島監督が訴えたかったのはそういうメッセージだった、というのはコメンタリーでも言及されていることです。
よって、以下のように考えが変わりました。
・スカルフェイスは子供の頃、ユーゴ圏の小国で育った。
・そこに連合軍が現れ、彼の働く工場を空爆した。
・空爆の下調べをしたのは特殊部隊の先駆け、コブラ部隊である。
・コブラ部隊はパルチザンの支援もしていた。
・コブラ部隊を率いるザ・ボスは死んだが、その死と思想に傾倒する者達が居る。
・それはゼロとビッグボスである。
・彼らに報復するためにスカルフェイスは真意を隠し、サイファーの実行部隊XOFを率いる。

 いかがでしょうか。しかし、彼にとっての「報復」というのがもっと複雑なものを意味している可能性があります。そこまではまだ自分は考えられていません。
 また、「報復」と対になるもう一つのMGSVのテーマ「人種」も関わってくるかもしれません。ユーゴといえば、90年台の紛争が「タクティクスオウガ」のモデルになっていることが有名ですが、あれも「人種」間の差別と階級闘争を色濃く描いたゲームでしたね。
(追記)
 それと、10月に映画公開されるらしいアゴタ・クリストフの小説『悪童日記』のことも思い出しました。あれも明言はされていないものの、舞台は第二次大戦期のハンガリーです。「ぼくら」という一人称をもって自らを区別せずに語る双子の少年が、国が動乱する困難な状況を強かに生き抜き、やがて別々の存在として生きていく、という内容で、民族離散文学の傑作です。
 スカルフェイスの自分語りはバットマンのジョーカーのように、毎回異なる虚実不明なものなのではないか、という説を見かけました。そういえば、『悪童日記』とその続編である『ふたりの証拠』と『第三の嘘』は、三部作として成されながらも毎回設定が異なり、そしてその「語りの揺らぎ」こそが国家や民族、言語、記憶、虚構、現実といったものの不確かさという、作品を通底するテーマを裏打ちしています。TPPにも通じるような気がします。


2,XOFについて
「XOF」の読み方は結局わかりませんでした。僕はツイッターで見かけた「Xi+Ferで、中心にゼロが居る――サイファーと読む」説をとっていました。解体されたFOXの亡霊、ネガとしてのXOF=サイファー。
このように仮定すると、トレイラーでも話題になった「XOFのヘリのペイントを消し、XOF部隊章も捨てる」場面に「所属を示すものを作戦前に破棄する」以外に、前段で述べた「ゼロに対しての叛意」という意味を見出すことができるのではないでしょうか。
ただ、スカルフェイスは諜報機関や実行部隊といった団体の名称ではなく、ゼロ個人のことを「サイファー」って呼んでいるんですよね。それが気になります。

3,パスやチコの生死
パスは流石に死んだんじゃないか、と思います。「実は生きてました」展開が多いMGSだし、爆発に巻き込まれるってのはフィクションにおいてしばしば生存フラグになるけど、流石にあれでは……。発売前はTPPトレイラーのマンティスっぽいやつがパスかな、とか妄想していたんですが。
(追記)
 と、思ったんだけど、よくよくあのシーンのカメラワークを見ると、生存説の方に傾いてきました。
パスがヘリのドアを開ける

XOFのヘリが来る、兵士がこちらを向いてる←爆弾のスイッチを持ってる様に見えたが、実は携行砲を持ってる?

飛び降りるパスにカメラが移り、XOFヘリと兵士は画面から外れる←ここが怪しい

爆発と墜落←パスの爆弾ではなく携行砲によるもの?

 と、考えたのです。
 また、例のサイコマンティスっぽい奴についても考えました。内蔵を失ったようなデザイン的に、あれがパスというのはけっこう有り得そうなことだと思います。ただ、それとは別として、あれがマンティスに異様に似ているということに注目したい。
 マンティスの経歴の中に、「FBIで超能力捜査官をしていた頃、シリアルキラーの精神に没入してしまい、自らも殺人を犯してしまった」というのがありました。また、スクリーミングマンティスがあんな風になってしまった原因もサイコ・マンティスという殺人鬼であります。
 そこから考えて、TPPに登場するらしいミニマンティス(仮称)は、そのシリアルキラーなのではないか…と思いました。自らを外界から遮断し内面に拘束するようなサイコマンティスの姿は、ミニマンティスから受け継いだものなのではないか、と。そして、遮断と拘束とはパスが受け続けてきた凄惨な拷問と通じているのではないか、と。
 TPPにはMGS1のFOXHOUND部隊を思わせる面々が登場することも、この説を補強するのではないでしょうか。
まず、オセロット。
リキッド本人と思われるイーライ。
ウルフと間接的な関係くらいはありそうなクワイエットやDD。
そして、マンティスの「オリジナル」…というわけです。

チコについては、僕はあのあと捕縛されて処刑されたのではないかと思っています。というのも、以下の写真を見ていただきたい。
まず、「BACKSTORY」トレイラーでわかるチコの背番号。
4468639b65d67d0cdd744a79664c8a68.png

 次に、TPPのトレイラーでわかる囚人の背番号。
da543aa9b2314b1999e0d5ee81759e35.png

 本編で読み取った結果、囚人番号は「47882」でした。以上の写真でも、下三桁の「882」は共通しています。
 GZのエンディングのあと回収され、グアンタナモに連れ戻されて処刑されたのでは無いかと考えられます。もっともあの処刑された囚人は袋を被されて顔が見えないですし、ミスリードの可能性も考えられますが。
 これは勝手な決めつけなんですが、パスが爆死していればチコも処刑されているでしょう。フィクション的な望み――子供は殺されないものだ――が全く通用しないほどMGSVは容赦の無いシナリオなのではないか、と思うわけです。なにせ、少年兵を殺害するミッションも有るようですし。
 子供だろうが何だろうが死ぬときは例外なく死ぬ。それでこそ、「例外」として生きているスカルフェイスや、「亡霊達」の存在が際立つわけですし。
 ただ、二枚目の写真の方は、上二桁が「47」には見えにくい。少しは希望が残されてるのかもしれません。

4,サイドミッションで強調されるブラックサイトネタ
 本ゲームはメインミッション1つと、サイドミッション5つで構成されています。サイドミッションはMGS1をモチーフにしたデジャブ・ミッション(Xbox版はスナッチャーやMGRをモチーフにしたジャメビュ・ミッション)を除けば、サイファーが政府や統合参謀本部に秘密でグアンタナモ内に作っているブラックサイト(秘密収容所)を巡る、本編とはパラレルな時間軸でのストーリーとなっています。
 近年問題になっているブラックサイトは主に911以降に作られ、各地でとらえたテロ容疑者を租借地へ移送し、どちらの国家の法律も守る必要が無いという事情を利用して過酷な尋問を課している、と言われています。MGS世界では1975年、ベトナム戦争末期の時点で出来ているというわけです。その理由は何なのか?
僕はやはり地域紛争の激化とそれに対するゼロの「規範」の反応が原因だと考えます。そして、この時代のMGS世界で現実世界よりも地域紛争が激化した理由の一つに、巨大化したMSFの存在があるのではないでしょうか。
要するに、ゼロとビッグボスの争いの間で生まれてしまった「歴史の歪み」がブラックサイトである、というわけです。ならば本作で大きく取り上げる理由もわかります。

5,ラストの年表について気になる箇所いくつか
・恐るべき子供たち計画の破棄
 76年、つまり双子たちが4歳の時点で破棄、と書かれています。計画の破棄とはどういうことでしょう。別口の計画でもっと完璧なクローンであるソリダスが出来たから、アンバランスな双子たちはもう要らない、ってことなのでしょうか。子供リキッド説が有力であるTPPの登場人物Eliがああして少年兵やってるのはそのためなんでしょうか。少なくともソリッドの方は誕生から陸軍入隊まで英才教育を施されていたと認識しているのですが……。

・南アフリカ、カラハリ砂漠の核実験場を廃棄
 軽くググったところ、それほど有名な話でもないようです。わざわざ強調するということは、後に南アに建国されるアウターヘブンとの関係がある?

6,ヒューイの怪しさ満点
 トレイラーの時点で、オセロットに水ぶっかけられてカズの監視のもとで拷問されてる袋頭がヒューイではないか、とは言われてました。でもなぜああなったのか?
 GZが発売されてみたら、その理由はまるわかりでした。あいつ絶対サイファーに通じてます。
 IAEAの査察要求を独断で受け容れ、ヘリで帰還中のスネークを楽観視させるような無線を送り、マザーベースを襲撃されても何故か生き残ってTPPに再登場。
 よく思い返せば、PWからちょっと怪しい描写はありました。コールドマンを見送ったあとの微妙な間とか。パス戦直後、空気も読まずにZEKEの開発状況を無線する冷淡さとか。
 演技もよく聞けば、1のオタコンっぽい感じもします。いまいち実際の人間に興味が無く浮世離れした、「オタクらしい」雰囲気。
 彼は父親や核兵器、障害に対するコンプレックスを抱えており、思い込みが激しいところもあります。息子より危うい人間だったのではないでしょうか。というより、息子にとってのソリッドのような、自分を導いてくれる人間に会えないまま、その異常なまでの才能を暴走させていった、と考えるべきかもしれません。
(追記)
と、思ったんだけど、スカルフェイスが「世間知らずの科学者が窓口だ」と言ってるあたり、もしかしたら本当に善意と無警戒で査察受け入れを進めたのかもしれません。それはそれで最悪な奴ですが…。


○ボリューム
 そんなわけで、面白い……確かに面白い。が、どうしてもこれは肯定しがたいという部分があります。そう、ボリュームです。TPPはマップの広さだけでもGZの200倍あるそうなので、そっちには本当に期待していますが、それでもあえてGZについてのみ言わせていただきます。
 事前に「GZは二時間でクリアできる」という海外サイトのリークがあり、かなり話題になりました。あれは確かに「偏った」情報でしたが、「間違った」情報というわけではありません。自分もメインミッションの初クリア結果は約70分でした。慣れたら20分程度に縮めることは難しくないでしょう。サブミッションもそれぞれ、初クリア時間は30分前後でした。メインで慣れたことを考えても、ボリューム十分とは言い難いです。
・約2500円という安さ。
・やりこみ要素がまだ存在すること。
・GZは序章に過ぎない、という事前情報の存在。
・ゲームエンジン新規開発という「投資」。

 そういった事情を考えても、「メインミッション1つ+サブ5つ」はどうしても少ない。
「そういった事情を考えても」と言いましたが、これは僕が熱心なファンである故の「甘さ」であります。「それらを考えない」で「少ない」と断ずるのが市場においては普通である、ということを制作やファンの一部はもう少し念頭に置くべきでしょう。先ほど上げた事情はあくまで制作側の事情であり、ユーザー側の事情では無い、ということを。
 なんでこんな説教臭い、読む人によっては不快であろうことをわざわざ書くかというと、件のリークや発売後の批判に対する製作側やファンの一部のツイッターでの反応が目に余ったからです。
 広報の大石さんの、「二時間リーク」に対する反論は殆ど「ブチギレ」の様相でした。制作側として、苦労して作ったゲームに対するネガキャンに腹が立つのはわかりますが、丁寧に否定しなければかえってそういった勢力を煽るだけでしょう。まして、広報という、外面の良さが求められる立場なのですし、批判も当然予測される特殊な販売形態なのですから。
 また、ファンの一部の反応も「ネガキャンは死ね」だの「買わないのは本当のファンじゃない」だの、あっち側を煽るばかりの発言がRTされていて目を覆わんばかりでした。
 僕も「まぁ“有料体験版”呼ばわりされるのは避けられないよね」的なことを言った途端、「有料体験版とかぬかす野郎はエンジンの開発費わかってんのか?ゲーム制作はフィランソロピーじゃねーんだよ」みたいな空リプ(と思われるもの)がタイムラインを舞ってビックリしました。
 ツイッター中毒丸出しな発言すみませんでした。僕のタイムラインという狭い観測範囲の話だから一般化は出来ないかもしれません。でも、「どうあっても批判される売り方である」ということをもう少し覚悟して、批判やネガキャンに対しては冷静な反応をする(可能ならスルーする)べきだ、ということは言っておきたいです。
 念を押すようですが非常に面白いゲームですし、あらゆる面で本編を期待させる出来です。だからこそ、どっしりと構えて待ちましょう、と言いたいのです。


○総評
めっちゃ楽しい!好み!でも少ない!また待たせるのかよ!生殺しだよ!

……という感じです。
まったく、「待たせたな」じゃないですよ本当……本編に復讐を継ぐじゃないですよ……TPPまでどのくらい待つのだろう……。
とりあえず、デジャブ・ミッションを出すためにXOF部隊章集めてきます。アレかっこいいですよね。捨てるくらいならくれよ。

○その他、GZとは関係ない近況
・6年目にしてやっと、流石にセンスを疑ったのでブログ名変えました
・学業不振でゴニョゴニョしました
・虐殺器官とハーモニーがアニメ化決定と聞いて発狂しました

これが俺にとってのグラウンドゼロだ。

テーマ : PLAYSTATION®4
ジャンル : ゲーム

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No title

はじめましてこんにちは。 
先日ニコニコ動画でMGSGZとTPPの考察まとめ動画を作らせていただきました。http://www.nicovideo.jp/watch/sm23610010
動画作成の参考として掲示板や様々なブログサイトを見て回り色々な考察を見て周っていたのですが、こちらのブログを読ませていただいた時に大変面白い考察だなと思い、「チコの背番号とTPPトレイラーの囚人の背番号の考察」を動画で紹介させていただきました。
そこで動画の解説欄に、考察おすすめブログとしてこちらのブログへのリンクを貼らせていただいております。
当初は誰も見ないだろうなという気持ちで動画を上げたのですが、意外にも多くの方たちに観ていただいているようなので、千倉歩日記さんにもお知らせしようと思った次第でございます。
もしリンクが困るようでしたら解説文から削除いたしますので、このブログでも動画先でも良いのでいつでも仰ってください。
これからも面白い考察期待しております。

Re: No title

>クボさん
ご紹介とご期待、ありがとうございます。
そして返信がとんでもなく遅れてすみません。あまりブログをチェックしてませんでした。ついでにいくつか追記しました。
動画も見せていただきました。かなり大胆な予測も多く、なかなか面白かったです。音楽のチョイスも含めてw
チコの処刑については最近ではあの映像はミスリードかな、とも思ってるんですがどうなんでしょう。来年の発売が気になります。
これからもよろしくお願いします。

承認待ちコメント

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プロフィール

Solidrb

Author:Solidrb
自他ともに認めるMGS(メタルギアソリッド)フリークス。
その証拠に、当初はもっと幅広く話題を扱おうかと考えていた(←大嘘)このサイトも、ずるずるとMGSネタオンリーブログになりかけてきている。

SFを中心に、様々な作品に触れようと目論んでいる。
が、生来のヘタレゆえ、なかなか数がこなせない。

twitterや読書メーターもやっているので、そちらにも是非いらしてください。

○注意書き
・コメント、拍手
常に餓えておりますので、古い記事にもぜひ気軽にどうぞ。名前欄はテキトーでもおkです。
(今後どうなるかはわかりませんが)全レス主義で臨みます。
コメントは承認制を採っていますが、スパム以外は基本的に消さない方針です。

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コメント同様、承認制ではありますがお気軽にどうぞ。
ただし、記事内容と関連性の無い宣伝トラックバック(※どう見てもツールでキーワード検索かけて貼っただけの、商業的性格が強いものなど)については削除することにしました。

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