スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

007 カジノ・ロワイヤル/慰めの報酬

007 カジノ・ロワイヤル デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]007 カジノ・ロワイヤル デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]
(2008/12/19)
エヴァ・グリーンマッツ・ミケルセン

商品詳細を見る

25日の午前中に「カジノ・ロワイヤル」をDVDで、夜に「慰めの報酬」を劇場で観ました。
自分は軽度の(といっても知らない人から見れば十分濃いだろう)ボンドオタですが、映画館で007を観たのは初めてだったりします。ニワカ野郎ですいやせん。

ご存じ、ご長寿スパイアクション映画の第二十一・二十二作品目。
主演を新たにし、時代設定なども一度「リセット」した、「新ボンド」です。
「カジノ」「慰め」「第二十三作」で、三部作形式を取るそうです(これも新しい試み)。
「慰め」は「カジノ」終了の一時間後からスタートという設定。前作説明はほとんどナシで疾走するので、「慰め」を観ようと思う人はそこを注意。

主演者のダニエル・クレイグ。上映前は金髪じゃんだの老けてるだの叩かれまくった六代目ボンドですが、いざ蓋を開けてみると演技もアクションも良く、好評でした。
たしかに、良いです。このダニエルボンド。
アクション(スタント込み)は、格闘・射撃は勿論のこと、身一つでの追っかけっこが特にいいセンス。
屋根から屋根へ、鉄骨から鉄骨へ、スピード感と高低感たっぷりyamakasiばりに飛び回ります。
んでもって、表情が渋くてかつ冷徹。甘~いマスクのナイスミドルボンドだった先代ブロスナンも好きですが、クレイグのこの渋冷たさは非情さを前面に押し出した新ボンドに合っています。

今回のシリーズは、良い意味での泥臭さを醸し出しています。
それも、アバンタイトルからいきなり。
従来では「襲われる→ボンド無双→スーパーカーやパラシュートなどで派手に離脱→」、という流れでOPに入るのが定番でしたが、「カジノ」は「二度目の殺人任務に向かう→標的と会話しながら、最初の殺人のことを回想→標的を消音拳銃であっさり殺害→再びさっきの回想、敵の最後の反撃を一蹴→」という地味なもの。
最初の殺人なんか、トイレでボコったうえで洗面台に顔を押しこんで溺死させる、なんていう、英国紳士的華麗さの欠片もないどころかチンピラまがいの手段でした。
だが、それがいい。

泥臭い暴力ということはつまりは生々しい暴力ってことでもありますが、生々しい暴力だからと言っても度を越して残酷なわけではありません。
そこのラインをしっかり守って暴力シーンをやってるのが良い。
鮫に足を食いちぎられたり、減圧器で頭が吹っ飛んだり、粉砕機に放り込まれたりする「消されたライセンス」みたいなノリを007でまた観るのはイヤですからね。
素裸に剥かれてアレを鞭でビシバシやられ、「いいぞ!もっとだ!俺に痛みを(ry」(サイボーグ忍者訳)なんて強がってるのは、ヌルくもなくグロくもないけどでもキツい、という丁度よい暴力シーンです。

「華麗さ→泥臭さ」をはじめとして、今までの007的な荒唐無稽さをかなり廃した仕上がりです。
制作側が、「現代のボンド」の方向性をしっかり見定めたと安心できます。
例えば、敵役。
最初はソ連臭い犯罪組織スペクターなど冷戦時代を反映した敵役を出していた007シリーズですが、冷戦の終わりとともにその構造は変わっていきました。
「トゥモロー・ネバー・ダイ」の「メディア王」など現代を象徴しているといえば象徴してはいましたが、そういう人物が世界征服をおおっぴらに目論むというのはやっぱり違和感がありました。
「ダイ・アナザー・デイ」の、超手術で別人に化け、超パワードスーツや超衛星兵器で嬉しそーに暴れる元北朝鮮将校なんて、かなりアレでした。
そんなわけで迷走気味だった敵役設定ですが、今シリーズでは資金洗浄を頑張るテロ組織やら、はたまた環境保護の裏で儲けまくってる悪党やら、いかにも現代らしい悪者が裏でしっかり一本に繋がって登場してくれます。
例えば、スパイグッズ
KGB的なリアルな隠し武器やらからドラえもん的な物凄いものまで、マニア心をくすぐる様々なひみつ道具が出てきた007シリーズですが、今作は精々ケータイの通信・ナビ機能が高性能なくらい。
ボンドカーにも水中仕様やミサイルやステルス迷彩は搭載されていません。せいぜい通信装置と医療設備くらいです。
「この道具sugeee」と驚いたり笑ったりできないのは寂しいといえば寂しいですが、再スタートに当たって作中の技術インフレをしっかり切り落とし、それでいてスパイものの面白さを失っていないので好感が持てます。

段々とボンドらしくなっていくボンドを描く三部作。
ボンドと言えばmartinis,girls,and gunsと「トゥモロー・ネバー・ダイ」で歌われたように、マティーニと銃と美女への拘りが有名です。
ですが、「カジノ」の途中ではまだその嗜好が固まっていません。
バーテンにマティーニを頼んでも、"Vodka Martini. Shaken, not stirred"などとカッコよくキメるどころか、「(シェイクとかステアとかそんなのは)どうでもいい」と言う始末。
美女にもたしかにモテてはいるもののどうも不器用。なんとポーカーでスって八つ当たりすることも。
しかし、ストーリーを通して酒にも女にもボンドらしい姿勢をしっかり身につけます。
ネタバレなので明言は避けますが、マティーニへの拘りと美女への態度は相互に深く結びついています。非常にいいですね、こういう関連付け。
まぁ銃に関しては、昔の作品での愛銃・ワルサーPPKと最近のワルサーP99を両方使っていたので、拘わりがあるのかは不明ですが。

現代に合わせたスパイアクションへと、しっかり走りだした新ボンド。
非常に満足です。自分のように昔の作品から観ているファンは勿論、「ボンドってマンネリじゃん…」と敬遠している方もどうぞ。

その他お気に入りなところを追記。
・OP映像
「カジノ」のアレ、超サイコー。スクリーンセーバーにしたい。銃の照準に見立てたルーレットとか、弾け飛び散るトランプマークとか。何言ってるかわらねーと思うので、興味ある人はどっかで見てきてください。アニメ・ゲーム的な洗練をされた映像です。
「慰め」のエロエロ裸踊りも、懐かしくて良い。ボンドと美女と砂漠と。

・ラスト
非情。渋い。以下略。

・ボンドガール
「カジノ」は普通にボンドの殺人にも怖がる清純派(?)。でも苦境に物おじしない強さも、カジノゲームよろしくボンドの心を読む聡明さもある。
「慰め」は目的のためなら体も使う。だからといって別にビッチとかいう雰囲気は無い。むしろ乾いていてかっこいいので、静かに荒れ気味な「慰め」のボンドにピッタリ。




あんな洒落たカジノでポーカーやってみてぇ。
というか、チップをガチャガチャとかき回してオールインだのなんだのかっこつけてみてぇ。
でも100億ドルとか賭けるのは勘弁な。

コメントの投稿

非公開コメント

アクセスカウンター
twitter
プロフィール

Solidrb

Author:Solidrb
自他ともに認めるMGS(メタルギアソリッド)フリークス。
その証拠に、当初はもっと幅広く話題を扱おうかと考えていた(←大嘘)このサイトも、ずるずるとMGSネタオンリーブログになりかけてきている。

SFを中心に、様々な作品に触れようと目論んでいる。
が、生来のヘタレゆえ、なかなか数がこなせない。

twitterや読書メーターもやっているので、そちらにも是非いらしてください。

○注意書き
・コメント、拍手
常に餓えておりますので、古い記事にもぜひ気軽にどうぞ。名前欄はテキトーでもおkです。
(今後どうなるかはわかりませんが)全レス主義で臨みます。
コメントは承認制を採っていますが、スパム以外は基本的に消さない方針です。

・トラックバック
コメント同様、承認制ではありますがお気軽にどうぞ。
ただし、記事内容と関連性の無い宣伝トラックバック(※どう見てもツールでキーワード検索かけて貼っただけの、商業的性格が強いものなど)については削除することにしました。

・リンク
ご自由にどうぞ。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
読書メーター
TCrbの最近読んだ本
応援中
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。