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ノノノノ 6

ノノノノ 6 (ヤングジャンプコミックス)ノノノノ 6 (ヤングジャンプコミックス)
(2009/05/19)
岡本 倫

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いきなり自分語りを始めてしまって恐縮だが、少々の余談から。

小学校の頃クラスでよくやらされた、集団縄跳びが嫌いだった。また、自分は実際にやったことはないものの、「30人31脚」をテレビで見ていて、絶対やりたくないなと思ったものだ。
失敗したときにその原因が誰であるかということが明白になってしまい、そして自分が参加していた場合において”失敗原因候補”筆頭はまず自分だったからだ。

だが勿論、「ノノノノ」6巻で詳細が語られる「失敗の物語」は、運動音痴の小学生が縄に引っ掛かったとかそんな程度の話ではない。

確実な勝利を期待されていたスキージャンプ選手の、まさかの大転倒。
マスコミや一般からのバッシング、中傷、いやがらせ。
リレハンメル五輪での原田雅彦選手の一件をモデルにしてることは明らかだろう。

明らかだろう、と言っても、自分は幼かったのでそのときのことを覚えているわけではない。
だが、その話を教えてくれた両親の様子から、自分は二つのことを感じ取った。
まず、そういう嫌な出来事があったという事実を子供に伝えている真摯さ。
そして、イヤだねぇ~でも自分にはあまり関係ないしねぇ、といった卑しさ。

卑しさ、と表現してしまっては何か両親への悪意を探られてしまいそうだが、特にそういうことではない。
「入れ込み」と「引き」…応援者が持つ、当然といえば当然の二面性。それが時折見せるグロテスクさに対して、説得力が与えられたような気がしたのだ。

さて、この巻では主人公・ノノとその双子の兄・悠太の過去がいよいよ明かされる。
悠太は何を思って、ノノにジャンプを託し死んでいったのか?

たった数秒間の出来事が招いた悲劇。
原田選手は艱難辛苦と試行錯誤の末、長野で見事メダルを勝ち取った(そのときの様子は自分もテレビから見ていて感動した)。
しかし、劇中での由良悠介はそうはなれなかった。そして、原田選手とは大きく異なった人格と状況が、自身と双子の運命を大きく揺さぶる。

画像の帯にあるような「涙」だの「泣ける」といった定型文句は意地でも信用しない、ヒネクレ者の自分ではあるが、正直に言おう。
ちょっとキてしまった。
自分がこういうタイプの話に特別弱い体質だから、というのがやっぱり大きい。しかし、キャラクターの描き方の上手さを語らずにはいられない。

この漫画は、非常に個性が強い、魅力的なキャラクター揃いだ。
言い換えてみれば、極端な人物が多いということでもある。
では、極端というのが悪いことか?と言うと、それは必ずしもそうじゃない。
キャラ造形に隙や無駄が無く、一貫性があるということでもあるのだから。
そして、隙や無駄が無いってのは、人間味が無いということイコールでないことも言うまでもない。
軸のぶれは懸命に抑えるが、しかし人間らしく苦悩する。
そんな描き方の巧みさにより、悠太はとても美しいキャラとして、強く印象に残った。
まぁ実際のところ、この帯の文句はあからさますぎると思うけども。
こういうフレーズに惹かれる人と引く人の比ってどんなもんなでしょうかね。

でも、キャッチフレーズとして使いやすいのは確かなことではあるか。
ただ、個人が評価をする際や人に勧める際に使ってしまうと安っぽく聞こえてしまうもの。
同様に、ニコニコとかの「泣ける…」系コメントにはついつい萎えてしまう。

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